発達障害の長男が小学校から脱走した時の話

発達障害

これは、発達障害(ADHD,ASD)の長男が小学校4年生の時に小学校から脱走した時の話です。

今から2年前(2021年)、世間はコロナ渦の真っ只中。唯一のストレス発散の場であったレスリングも再開の目度がなかなか立たない状況。

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慣れないマスクに、休日も遊びまわる事も出来ずに閉塞感がいっぱいだった頃です。小学校4年生にもなると、ただでも苦手だった算数がさらに苦手になってくるし、友達同士の関係も複雑化してきてイライラしてしまう事が増えていました。おまけに当時の支援学級の担任の先生とも相性が悪く(思うところは多々ありますが、先生の批判をするつもりはないです。)ストレスがMAXだったのでしょう。

脱走したきっかけ

元々イライラしていたんだと思います。きっかけもわからないくらいに普段なら何ともない友達とのやり取りでイライラが頂点に達していまい、教室に戻る事が出来なくなっていたそうです。こういう時は、学校も配慮してくださっており、無理矢理教室に戻す事はせずに落ち着くまで自由にさせてくれているのですが、この日はどうにか抑えていた感情が爆発してしまったようでした。

ずっとストレスを抱えこんでいたんでしょう。

脱走した長男はどこへ

急に飛び出して行ってしまったために先生も長男を見失ってしまい、10分ほど探してくれていたらしいです。見つかったのは、小学校から1キロほど離れた場所。そこは、私の職場がある近く。なんと私に会いに職場近くまで来ていたのでした。

そんな大変な事になっているとは知らない私は小学校からの電話で声も出ないほど驚いたのと、申し訳なさもあり、パニックになりながら小学校へ急ぎました。私が着いたときには、長男も学校に帰ってきておりものすごくほっとしたのと、捜索してくださった先生方に申し訳なさと感謝とでいっぱいでした。

結局原因は何だったのか

長男の通う小学校は、2時間目の後に少し長い休憩があり、外で遊ぶ事が推奨されています。

学年関係なく、サッカーや鬼ごっこ等をして遊んでいるようなのですが、その日は長男は外に出たくなかったのだそうです。無理に出る必要もないのですが、

何となく嫌々ながらも外に出たものの皆と遊ばずに1人で木陰にいたそうです。

それを、仲間に入れずにいると勘違いした先生に誘われてイライラしてしまい、それでミスしてしまった事を友達に揶揄われてイライラが膨れてしまったのでした。

長男は、自分の気持ちを勘違いされて決めつけられる事をもの凄く嫌がります。

まぁ、私もその気持ちはわかります。

この頃の長男は、嫌な事があると教室に戻らずにフラフラして気持ちを落ち着かせていました。

5~10分程で気持ちが落ち着くので、気持ちの切り替えが出来たら自分から教室へ戻っていたらしく、先生たちもそれを理解してくださっていました。なので、落ち着くまで着かず離れずで見守っていてくださっていました(本当に有り難い対応をしてくださっていました)。

しかしその日は、担任の先生が長男の気持ちが落ち着く前に教室へ戻れない理由をしつこく聞いてしまったらしく、長男の感情が爆発してしまったのでした。

なぜ、その日に限って担任の先生がそうしてしまったのはわかりませんが、先生なりにこのままではいけない。と思い指導してくださったのかもしれません。

どうすれば良かったのか

私が学校に着くと、空き教室を用意してくださり長男と話をさせてくれました。本人の気持ちはすっかり落ち着いており、ぽつぽつと何でイライラしてしまったのか。何が嫌だったのか。なんで学校の外へ出てしまったのかを話してくれました。

長男
長男
  • 休み時間に外に行きたくなかった。
  • 先生に仲間に入れん人みたいに思われて嫌だった。
  • ○○くんに笑われて、むかついた。
  • 担任の先生が、わーっと喋ってきて何かわからなくなった。
  • ママしかわかってくれん。と思ってママに会いたくなった。

これを踏まえて、

  •  外に行きたくないという気持ちを先生に言えれば良かった。
  •  遊びに誘われた時に、自分は皆と遊ぶ気分ではない事を先生に伝えられれば良かった。
  •  先生に理由を聞かれた時に、黙ってしまうのではなく後で話すと伝えられたら良かった。  
  •  自分がどうしたいのかは黙っていても相手には伝わらない事。伝えなければ相手からは誤解されるし理解もしてもらえない事。

を話しました。

もともと長男は、感情が高ぶると全く喋れなくなってしまいます。

発達障害の特性で、自分の気持ちを上手く伝えられないのです。

他人同士のケンカは、ものすごく冷静に状況を判断して相手の気持ちまで考えられるのに、自分が当事者になってしまうと相手の気持ちはもちろん自分の気持ちまでわからなくなってしまうようです。

落ち着いた長男は、話も神妙に聞いており反省もしているようでした。

でも、なぜ学校から出てはいけないのかは理解していないようでした。

そこで、

  • 1人で学校を出て何かあっても誰も気づかない。
  • 誘拐や事故、慣れない道で迷子になる事もある。
  • ママも先生も無茶苦茶心配した事。

を伝えました。

脱走事件からその後

実は、この脱走事件のあとにも1度だけ脱走未遂がありました。その時も、イライラしてまた私の職場へ来ようとしていたらしいのですが、学校を出る前に先生が保護してくれました。

あれから2年。小学校6年生になった今。いまだに自分の気持ちを伝える事は苦手です。

ただ、授業中に脱走したり教室に戻れずにフラフラしたりすることは無いようです。

成長とともに、不器用ながらも自分の気持ちを伝えたりイライラを逃す術を自分なりに見つけているようです。友達との関係も良好で、よく遊びに行くようになりました。

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