発達障害児の手先が不器用な理由
発達障害(ADHD,ASD)の長男と、発達障害グレーゾーンの次男を育てています。
2人とも「不器用児症候群」として個別療育で作業療法を受けています。
うちの息子たちに限らず、発達障害を持つお子さんは体幹が発達しておらず手先の不器用さが多くみられると言われています。
では、なぜ手先が不器用なのでしょうか・・・??
それは、脳の「見る」「動かす」機能がうまく連携出来ていないから。と言われています。
普段の何気ない動作には、「見て」から「動く」、「見ながら動く」という事がありふれています。
例えば
- 黒板に書かれたものを「見て」または、「見ながら」ノートに書き写す。
- 横断歩道を渡る時に、車が来ていないか「見て」から渡る。
- 階段の位置や高さを「見て」、上ったり下りたりする。
など、目から入ってきた情報を脳が処理をして、体を動かすように指示を出しています。
この流れのどこかがうまく連携できていない為に、体の動きがぎこちなくなってしまい、
転んだり、つまづいたり、手先が思うように動かなくなったりしてしまうのです。
指先のトレーニングがなぜ必要か
指先が不器用よりは、器用な方が良いのは勿論ですが、なぜトレーニングが必要なのでしょうか。
指先が不器用だと、字を書いたりハサミを使ったりなど生活していく上で困りごとが出てきますが、
それよりも、
- ADHDの衝動性や多動性をどうにかしたい。
- 他者との関わり方をどうにしかしたい。
と思ってしまうお母さんも多いのではないでしょうか。
![](https://mikeneko3sei.com/wp-content/uploads/2023/07/How-To-Take-Care-of-Cat-Book-Cover-e1688593512944.jpg)
私はそうでした。
でも、
小学校へあがると・・・
- 黒板に書いてある事をノートに写せない。
- 音楽でリコーダーの穴をふさぐことが出来ない。
- 着替えをスムーズに行えない。
などの授業や日常の困りごとが格段に増えていきます。
そうすると、学習意欲が低下したり、まわりに置いて行かれる感覚を持ってしまったりして不安が強くなり、イライラする事が増えていきます。
そして、結果的に衝動性や多動性も多くみられるようになり、他者とのコミュニケーションも難しくなってきてしまうんです。
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長男がまさにそんな感じでした。
「合理的配慮」がどこの学校でも浸透してきており、字を書く事が難しい長男はタブレット入力を認めてもらっていますが、全てタブレット入力が出来るわけでもなく、当然テスト等は自分で書かなければいけません。
「書く事」は、どうしても避けては通れません。
家庭で出来るおすすめ指先トレーニング
指先のトレーニングが必要なのはわかったけど、療育を受けているし、それで大丈夫でしょ?
って思われた方、いませんか?
いえいえ、トレーニングは少しずつで良いので出来るだけ毎日続けた方が良いです。
そのためには、簡単で楽しくそして、お金をかけないで出来る事が重要だと思います。
そこでおすすめのトレーニングをいつくか紹介します。
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ここで紹介するものは、実際に個別療育で教えていただいたものなので、安心してやってみてくださいね。
おはじき(ビー玉)入れ
・おはじき、またはビー玉
・食品保存用のタッパー
・穴を開けるためのハサミ
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食品保存用のタッパーの蓋にハサミ等で穴を開けます。
穴が大きすぎるとトレーニングにならないので、おはじきより小さめの穴にしてください。
トレーニングは親指と人差し指を使っておはじきを穴にねじ込んでください。
結構、力が必要なので良いトレーニングになります。
ビー玉を使う場合は、穴を×の形に開けてください。
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何度もやっていると穴が広がってくるので、穴が大きくなったら別の場所に開けてくださいね。
ひも通し
・つづり紐(なければ毛糸の先をセロハンテープで巻いたものでもOK)
・ビーズ(ストローを1センチくらいに切ったものでもOK)
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これは、その名のとおりです。紐にビーズを通してください。
同じものをいくつか用意して
家族みんなで「よーいドン!」しても盛り上がります。
これも、ビーズじゃなくて、ストローを切ったものでも代用できます。
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慣れてきたら、ビーズの穴が小さいものにしても良いと思います。
シール貼り
・シール(お子さんが好きなものを選ぶとさらに◎)
・紙
・ペン
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紙に適当な大きさの○を描きます。
そして、その○からはみ出さないようにシールを貼っていきます。
何のシールでも良いですが、お子さんが気に入ったものの方がやる気が出ると思います。
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子どもの頃ってなぜか、シールを貼るのが楽しくて仕方なかったですよねw
ピンセットでえさやり
・ピンセット
・ポンポン
・卓上ゴミ箱(猫型が可愛くて買いましたが、ピンセットで掴む事が目的なのでお皿に乗せてOK)
![](https://mikeneko3sei.com/wp-content/uploads/2023/08/DSC_0470-850x1024.jpg)
ピンセットで、ポンポンを挟んで猫型の入れ物に入れます。
うちの息子たちが猫が好きなので選んだだけで、猫である必要はありませんw
もちろん、お皿や何かの箱に入れてもOKです。
だるまさんが転んだ
![](https://mikeneko3sei.com/wp-content/uploads/2023/08/42c4119e82b97f3a53929e9082ef4ae0-1024x576.png)
これは、指先だけでなく全身を使って遊びながら出来るトレーニングです。
おうちの廊下や、公園に行った時などにぜひしてみてください。
だるまさんが転んだは、鬼の動きを「見て」「動く」ことが必要です。
鬼が振り向きそうなタイミングを気配から感じ取らなければなりません。
鬼が振り向くと、どんな体勢であれ止まらなければならないので体幹が鍛えられます。
これ、本当にパーフェクトな遊びだと思います。
昔からある遊びは、「お手玉」「おはじき」「あやとり」などの自然に指先トレーニングになるものや、「ゴム跳び」「なわとび」「ケンケンパ」「かげふみ」など、体幹が鍛えられて、その上いくつもの動作が組み込まれたものが多いです。先人の知恵でしょうか。昔の子ども達は遊んでいるうちに必要な訓練をしていたんですね。
今回紹介したものは、どれも100均で揃うものばかりです。
ぜひ、おうちでもやってみてください。
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